「微生物はいつから私達の身体に棲みつくのだろう?」 私達の身体に棲みつく微生物(腸内細菌、皮膚常在菌)は、生まれる瞬間から定着が始まります。母親の胎内にいるときは無菌状態であり、母親にしっかり守られて育ちますが、産まれる瞬間からは外敵から身を守るために、様々な微生物が私達の身体に定着し始めます。私達がこの世に生を受けて生きている限り、微生物とは共棲関係にあり、共に共存し、共に繁栄してゆく関係なのです。
協力研究所のバイオジェノミクスは1992年の設立以来、「人体の有用微生物の研究」をはじめ、「乳酸菌生産物質」、「乳酸菌発酵ドリンク」の製造を行っております。2011年に「Human Microbial Laboratory(ヒューマン・マイクロビアル・ラボラトリー)『人体常在菌研究所』」を設立し、新たに皮膚に常在する有用微生物の研究を進める中で、美肌に大きく寄与する菌、『美肌菌』の研究を進め、その後、製品開発を行い2013年よりオーダーメイドの基礎化粧品として「美肌フローラ(※製品名)」が誕生しました。
バイオジェノミクスでは、「美肌菌」の研究開発プロジェクトメンバーとして、皮膚常在菌の権威であるミルディス皮フ科診療担当医「出来尾先生」、及び長年常在菌の有用性について研究をされている長崎国際大学薬学部「榊原特任教授」との共同研究にて『美肌フローラ』の製品開発に至りました。弊社では、皮膚常在菌の研究開発に今後も力を入れ、人体常在菌による様々な生理活性を応用し、製品開発を行うことで健康面・美容面への貢献をしていきたいと考えております。
ミルディス皮フ科
診療担当医
出来尾 格 先生
専門:皮膚微生物学
(弊社研究顧問)
長崎国際大学 薬学部
特任教授/名誉教授
榊原 隆三 先生
専門:生化学、分子生物学、栄養生化学
(弊社研究顧問)
ヒトの皮膚には、約1兆個の皮膚常在菌が棲みつき、その常在菌の中には有益な成分を産生し、皮膚の健康に寄与する"善玉菌"が存在します。その善玉菌が「美肌菌」です。美肌菌の正式名称を、Staphylococcus epidermidis(和名:表皮ブドウ球菌)と呼び、ヒトの皮膚の角質層や肌表面に常在し、その大きさは約0.6~0.8マイクロメートル(1マイクロメートルは0.001ミリメートル)と、とても小さい存在ですが大きな役割と働きを担っています。
皮膚の表面から角質層にかけて生息し、私達の皮脂や汗の成分をエサとしています。またグリセリンや有機酸などを産生し、私達の肌を保湿したり外部からの刺激から守る働きがあります。
肌荒れを起こす原因やアトピー性皮膚炎の原因菌として知られています。健康な人の肌にはほとんど存在していません。
一般的に、ニキビの原因菌として知られていますが、アクネ菌には3つの型があると言われており、Ⅰ型だけがニキビの原因菌となり、残りのⅡ型・Ⅲ型タイプは弱酸性の肌に誘導する働きを持つなど、善玉菌の働きをすることから「善玉アクネ菌」呼ばれています。
「美肌菌」は、"皮脂"や"汗"を食べて、グリセリン(保湿成分)や有機酸など皮膚に有益な成分を産生し肌を健やかに保ちます。又、アトピー性皮膚炎を発症させると言われている「黄色ブドウ球菌(悪玉菌)」を抑制する抗菌ペプチドを産生します。肌の潤いやバリア機能を守る働きに、「美肌菌」はとても重要な役割を担っているのです。